汗っかきおじさんと服の素材
ぼくは服の素材に多少こだわるようにしています。
どんな素材を使うかで、
服の雰囲気や機能性は変わりますからね。
なので汗をかく今の時期に適した素材っていうのもあるはず。
すごい汗っかきということもあり、
「夏に着る良い素材は無いか」とずっと探し回っていました。
まず思いつくのは、麻。
寝具を麻にして快適だったこともあって、麻には良い印象を持っていました。
なので、良い麻の服ってのを探していたんですよね。

しかし。
ぼくが辿り着いたのは麻ではなく。
UNDERSON UNDERSONというブランドの、和紙の服だったのです。
そんな訳で今回は、

UNDERSON UNDERSON(アンダーソンアンダーソン)の和紙のTシャツを購入したので、その魅力をお伝えします!
という趣旨のお話です。
UNDERSON UNDERSONというブランド
それは、新宿NEWomanの「Bloom&Branch」で買い物していた帰りのことでした。
NEWomanといえばオシャレショップの集合体。
ただ、どちらかと言うとレディースショップが多く、ぼくからすればどれも似たようなショップに見えてしまうのが正直なところ。
しかし、その内の一つ、パステルなショップのブランド名が目につきました。
出典:https://undersonunderson.com/
「アンデルセンアンデルセン・・?
直営店なんてできてたのか。」
アンデルセンアンデルセンといえばデンマークの有名なニットブランド。
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しかし、ぼくが持っていたブランドイメージとショップの雰囲気が全然違います。
よ〜〜く見てみると…
出典:https://undersonunderson.com/
「アンダーソンアンダーソン…?」
それが、ぼくとUNDERSON UNDERSONとの出会いでした。
ブランドコンセプト
よく考えればAndersen Andersen(アンデルセンアンデルセン)は「A」で始まるし、まぁ気づけって話ですね。
メンズサイズの服もありそうだったので、
軽い気持ちで店舗に入ってみることに。
そして聞いてみれば、
服は全て和紙で作っているというなかなかピーキーなブランド。
Tシャツやパンツだけでなく、
靴下、果ては靴のインソールまで作っています。
出典:https://undersonunderson.com/
最初は正直「へー面白いなー」、
くらいにしか思っていなかったのが正直なところ。
しかし聞けば聞くほど面白い話が出てきて、このブランドに強い関心を抱くようになりました。
「和紙がつくる健やかな肌。」
肌と環境に優しい日本の肌着です。
肌に触れる部分の99.9%は天然素材である和紙という、肌に優しい作りになっているとのこと。
洗濯表示を見るとポリエステルが入っていますが、それは糸を作る際に和紙を巻くためのポリエステル芯を使っているから。
この和紙の糸を作るために、
なんと16年の歳月がかかっているとか。
また、UNDERSON UNDERSONの服を作っているのは世界に1台しか無い撚糸機を使っているとのことで、かなりの手間が掛かっています。
出典:https://undersonunderson.com/
このブランド、ジェラートピケと同じ系列ということで、すごく失礼ながら第一印象が「ちょっとミーハーな雰囲気かな?」というものだったんですが…
そんなブランド背景を聞いているとそんな印象は完全に払拭されたのでした。
エコを意識した服作り
服としてのブランドコンセプトとは別に、
エコをかなり意識した服作りをしているそうです。
「作られた服は全て地球に還るように」という理念を持っているそうな。
実際、ココの服を土に埋めるとそのまま吸収されて無くなるとのこと。
(ポリエステル芯も植物性なので吸収される)
出典:https://undersonunderson.com/
このブランドの和紙はカナダの森林に育つ針葉樹林から作られています。
しかし、使っているのはその廃材らしく、それをリサイクルしているんですね。
素材という点だけを見れば、
日本国内の木を使った方が上質なモノを作れるそうなのですが、
- 日本の木では大量生産が難しい
- エコを意識している
その2点から、カナダで管理されている森の廃材を使っているとのお話でした。
昨今のファッション業界でよく謳われる、「サスティナブル」な服作りですね。
和紙を着ること
「さっきから和紙和紙言ってるけど、和紙の何がそんなにいいのさ」
実際、「和紙の服」と言われても中々ピンと来ない方も多いんじゃないですかね。
ぼくもこのブランドに出会うまでは同じ感想でしたから。
しかし、ぼくが本当にアンダーソンアンダーソンに強い関心を持った本当の理由は、ブランドコンセプトや背景ではなく、何を隠そう和紙という素材の素晴らしさだったんです。
和紙の特徴
UNDERSON UNDERSONのホームページを覗いてみると、和紙について次の機能性を謳っていました。
- 消臭機能
- 抗菌防臭機能
- 吸水速乾性
- 軽い体感質量
- 静電気が発生しにくい
- 低摩擦で摩擦が発生せず蒸れない
- UVカット
- 防虫効果あり
- ベタつかず快適な接触感覚
- 湿度を自動調節する機能
いや、凄すぎない??
特に、梅雨〜夏にかけての今めちゃくちゃ嬉しい機能ばかり。
特に速乾性は、コットンと比較してもダントツで早く乾きます。
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しかし、和紙と聞いて「すぐ破れるんじゃないか?」と心配になった方も多いんじゃないでしょうか。
たしかに和紙と言えば障子に貼られているイメージが強く、
よく指で突いて穴を開けていましたよね。(クソガキすぎる)
なのですぐ破れちゃいそうな気もしますが、そこはご安心を。
水洗いも可能で、生地感もガシッとしていて丈夫。
アイロン掛けもOKの表記になってます。
そもそも和紙は丈夫なことで知られていて、「千年以上の保存もできる」と言われるほど耐久性に優れた素材なんです。
また、着込んでいくとシルクのようなしなやかさを帯びていくという経年変化も楽しむことができます。
店頭で1年間着込んだサンプルを触らせてもらいましたが、生地感のあまりの違いに驚いたものです。
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こうして和紙の特徴を書いていると、
「麻に非常に似てる」ってことに気付きますよね。
しかし、麻はどうしてもチクチクした生地感になりがちで、直接肌に当たる服としては難しい。
その点、和紙はしなやかで肌触りの良い生地感なので、パンツなどのアンダーウェアとしても最適なのです。
出典:https://undersonunderson.com/
また、「シワの出来にくさ」という点でも和紙に軍配が上がりそうです。
(全くシワにならない、とはいえないけど)
Tシャツを買いました
ここから肝心のぼくが購入した物の話。
ぼくはカットソーを購入しました。
商品名は「ドロップショルダー クルーネックTシャツ」。
色はホワイト。
「また白Tかよ…」って感じですが、白いTシャツはいくらあっても困らないし、理想の白Tはまだまだ絶賛探し中ですからね。
UNDERSON UNDERSONのTシャツは幾つかカタチが用意されています。
ドロップショルダーにも種類がありますが、これが一番シンプルなルックスだと思います。
オーバーロック縫製のネックで縫い目がなくキレイ目な印象。
ただ、首から肩に掛けてのバインダーがちょっと目立ちますね。
色味は軽くベージュ味がかったオフホワイト。
真っ白なグラフペーパーのパックTと並べると分かりやすい。(奥がグラフペーパー)
裾からは「WASHIFABRIC」のタグが覗きますが、
ぼくは容赦無く取るつもりです。
シルエットとしては肩が落ちたビッグシルエット。
サイズはXL相当のサイズ3を購入しました。
着丈 | バスト | 袖丈 | 肩幅 |
---|---|---|---|
71.5 | 118 | 24.5 | 57.5 |
サイズ2(Lサイズ相当)でも「ほんの少しでかいかな?」くらいで、当初はサイズ2を購入しようと思っていました。
しかしこの和紙という生地、
めちゃくちゃ柔らかいんですよね。
その柔らかさで服がかなり落ちてくれるので、
サイズUPするとより良い感じだったんです。
なのでXLサイズの購入を決めた感じですね。
おかげで一枚で着ても良い感じに見えるんじゃ無いでしょうか。
実際、ゆったり着たい!という肩は普段のサイズより1個あげても良い感じになると思いますよ。
触感としては、和紙ということでガサッしたドライな質感。
とはいえ、麻のようなチクチク感は全く無く、実際に着てみた感じはサラリとした肌当たりです。
なんとなくUNIQLO Uのカットソーに近い気がしますが、そこまでの肉厚さはなく薄い生地。
重さを比べてみてもかなり軽いです。
そのぶん、夏に着るには快適だと思います。
過去に人気ブランドの白Tシャツを比較した記事も書いてるので、そちらも参考にどうぞ。

気になる点
ファーストインプレッションは上々であるものの、やはりどうしても気になる点はあります。
人によっては微妙に思える点もありそうなので、ここで紹介しておきます。
定番じゃない
今までの記事で何度か話していますが、ぼくは定番で展開しているアイテムが好きです。
「ダメになったらいつでも買える」
という安心感が欲しいから。
しかし、残念ながらUNDERSON UNDERSONは全く同じ形のTシャツはずっとは出さないんだそうな。
一回在庫が無くなったらその後の展開は無し、とのこと。
ただ、それはあくまで現状の話らしく、今後は分からないとのこと。
今後方針が変わってくれることを期待ですね。
透ける
先ほど「生地感が薄くて軽い」という旨の話をしましたが、それってつまり透けやすいということなんですよね。
つまりは、乳首が透けて浮き出る恐怖と戦わなければなりません。
タフな乳首の持ち主はインナー必須だと思います。
価格がお高い
肝心の価格の話をしていなかったですが、1枚¥7,600。
Tシャツだけでなく、全体的に少しお高めの価格設定になっています。
しかし、機能性やシルエットを考えると個人的には許容範囲。
シルエット&快適さを兼ね備えた服なんてそうそうないので、そこにお金を払っていると思えばアリだと思ってます。
柔らかいので体のラインが出る
和紙の服はすごくしなやかな生地をしているので、着心地はすごく良いです。
しかしその分、体に沿って服が落ちていくので体型が全面に出てしまうんですよね。
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すごく柔らかくて「ストン」と落ちるので、体型を隠す目的であれば1サイズアップしたくらいでは解消できないんじゃないかなーと思います。
なので、「体型を隠したい!」という方は、残念ながらUNDERSON UNDERSONの和紙の服は期待に添えないかもしれません。
今後が楽しみな1枚
理想のTシャツというのはずーっと探し続けていて、これまでにも色んなブランドを見てきたつもりです。
しかし、今回のUNDERSON UNDERSONは今までと全く異なる角度の魅力を感じたのでした。
コレを見つけるまで、
「和紙のTシャツが欲しい!」
なんて考えたこともなかったですからね。
UNDERSON UNDERSONは店舗が新宿と横浜の2店舗しかないということもあり、きっと知名度はまだまだなのが現状。
都心以外で購入しようと思ったら、公式オンラインショップしか無いので購入のハードルも少し高いのが正直なところ。
ただ、個人的には今後是非注目してほしいブランドの一つ。
服選びの新しい選択肢として、
和紙の服を考えてみるのも良いんじゃないでしょうか。

以上です。
ご覧いただきありがとうございました。
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